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新年度になりました。社会人生活を新たに始める方もいらっしゃるかと思います。

 さて、今じゃなくて、もう少し未来に社会人になるかもしれない皆様。
 社会人(定義があれですが、ここでは勤め人ってことで)になるの、嫌になりません?

 とかく、現代のインターネット社会、SNSにおいては、労働社会の嫌な面ばかりが流れてきます。
 当たり前のようにまかり通るサービス残業。休日なんて取れない。理不尽な上司の叱責。
 働くということには何の楽しさもない、苦しみだけがそこにあるような感じです。数年前の私も、同じようにこうした言説を眺めては、嫌な気分になったものです。

 で、実際はどうだったのかというと・・・。

 最初の職場はシフト勤務で、夜勤もありました。土日でも仕事の日がありましたが、そのぶん平日が休みだったりしました。
 規定どおりの休日が与えられ、年次休暇も、仕事の都合上超繁忙期となる1週間以外であれば、申請通り取ることができました。
 残業はほぼなく、仮にあった場合でもきちんと相応の手当がつきました。逆に「ほら、時間になったから早く帰れ」と言われるような感じでした。

 その後異動になってやってきた今の職場は、月曜から金曜まで出て土日休み、という世間一般がイメージするような会社勤めっていう感じの形態です。
 基本的には土日はきちんと休むことができています。土日に何らかの理由でフルタイム出勤になった場合には、代休が与えられます。
 今のところ、業務量がそれほど多くないため、そもそも残業をしていません。
 ここまで数回、社外で夜遅くまで仕事をしたこともありますが、それも相応の手当がつきました。

 というわけで、今流行の言い方をすれば、最初のとこも、今いるとこも、めちゃくちゃホワイトな職場です。

 惜しむらくは、こんな職場は少数派らしいことです。やっぱり。

 私はこんな生活をしているわけですが、周囲を見ますと、20連勤くらいしてる人だとか、やたら休日出勤が多い人だとか、首都圏にいるのに田舎の私もびっくりの低賃金しかもらえない人だとか、いるんですよね。

 よって残念ながら、「ネット上にはびこる労働社会の闇の話は嘘だから!安心して!」と胸を張っては言えないんです。
 でも、全部が闇かと言われると、それも嘘。全体の中では少数派なのかもしれないけど、このように整った労働環境も存在しています。
 同僚の中には、かなりの回数の転職を重ねてやってきたという人もいます。それは決して根性がないわけではなく、自分に合うような、整った労働環境を追い求めるたゆまぬ努力があるわけであって、むしろ、相当の根性がないと歩めない道だと思います。

 初手で整った労働環境を引き当てたらそれはそれでいいことですが、もしそれがかなわなかったとしても、次の手、次の手で整った労働環境を引き当てに行く。前回の話でも似たような感じでしたが、なんてったって、自分が生きることが最優先なんです。自分が安心して生きられる労働環境は、探すのに苦労はかかるかもしれないけど、きっとどこかにあります。

 未来の社会人を安心させる内容の話にしたかったんですが、どっちつかずの中途半端な感じですね、これ。